Needles

6月20日　（ポートヴィレ〜ニードルズ）

10時にポートヴィレを出発し、２時間半ほどでポンデローザロッジに到着。　ヨセミテでもポートヴィレでも散々探したが、ニードルズのガイドブックが手に入らなかったので、ガイドブックが常備してあるこのロッジに最後の望みを託す。　が、お店のおばちゃんに聞いたところ、なんでももう刷ってないらしい。　しょうがないので主なルートだけでも手書きで写させてもらう。

トポを写させてもらい、お昼を食べて、14時にいよいよニードルズのLook Out（火事の見張り台？）へ向けて出発。　小一時間ほど森の中を歩いた後、突然視界が開ける。 うーん、すごい。　まあるいドームの上に小屋がたっている。　なんだか中国っぽい雰囲気。

火の見櫓の上に上がるとレンジャーのおばちゃんと猫がいた。　優雅な暮らしだなぁ。　キャンプとたき火の許可をもらう。　櫓の上からの眺めでもうどきどき。

さっそく岩場の取り付きなどを確認しにいく。　SoercerとWitchのコルからアトランティス(Atlantis)を登っている人がいる。　うーん、すごい迫力だ。 とりあえず、今日は引き上げて明日に備えることにする。

6月21日　（ニードルズ）

今回のお目当てはC198にあった易しめの3本のルート。

エアリーインタールード10a　（3ピッチ）　★★★

まずは日の当たらないこのルートから。 　かのダンノスマンがマスターズオブストーン2でオンサイトフリーソロしてる。

	高度感のあるトラバースがいい。

終了点からはマスターズオブストーン1でロンカウクが登っているタイタニック12cがよく見える。　近すぎて、広角レンズじゃないと収まりきらない。　とにかく美しい岩。　下降ラインがわかりづらく、ちょっと怖い懸垂をした。

さて、午後になって今度は反対の面に。　読み通り、今度はこちらの面が日が当たらない。 　シンアイス10a　（2ピッチ）　★★★★ 　C198ではティファニーキャンベルが脇腹をムキムキにして登っている。　でも、そんなにムキムキじゃなくても登れます。　傾斜が急で、ビビリますが。　2ピッチ目のオフィズスっぽい部分もグー。　凄い充実。　絶対お勧め。

シンアイス終了点からのWitch NeedleとWar Rock（後ろに見えている）

スプーキー9　（2ピッチ）　★★★ 　シンアイスから継続。　ローカルのアメ人に「そりゃクールなアイデアだ」と誉められた。2ピッチ目のオフィズスはC198では「サンクスフルな」と書いてあったが、まぁ、継続で疲れてたっちゅうのがあるにしても、「どこがやねん！」っちゅうくらいしんどかった。　今ツアー最後にして最大の危機。　うえのフェースでも落ちそうになるし。　心身共にへろへろに。

フォロアーもへろへろ

千鳥足でテン場に戻る。　たき火をして（めちゃめちゃ乾燥していて緊張する）、のんびり過ごす。

6月22日　（ニードルズ〜ロサンゼルス）

ニードルズ最高の10+をやろうかと思っていたが、朝起きて、もはやアプローチも歩けないほど疲れ切っていることに気付く。　登りにきていたアメ人からトポのコピーをもらう。　のんびりとロスへ移動。　あちーー。

疲れ切ってグッタリのアッコさん

っちゅうわけで、2週間のクライミングツアーは無事終了。

あれこれ by Akko 　「Yosemite行こうか？」といわれたときは、もう出発まで１ヶ月を切っていた。　ここ２、３年重症の腰痛で座っていることも、じっと立っていることも一時はつらいくらい、今春ハリを始めてかなり良くはなったけど、ホントに行っちゃっていいんかぁ？？？　そりゃあ、周りで行っている人が多いが、 Yosemite の話は全く興味を持たないようにと思っているので、右から左へ抜けていく。　それが、どんどん「ここ登るからね、あそこ登るからね」と言われ、とにかく私なりに情報を集めなきゃとＨＰを見ているうちに、自分が手汁を出していることに気づいてしまいました。。。。　終いにはＤＮＢはおっかなそうだよ、やめにしよう、とか口を出す始末。。。 　しかーし、着いて初のマルチのNut Crackerでは本当に今回クライミングし続けられるのか？？？と思うぐらいつらい腰痛に陥った。　「降りる？」と聞かれて、ほとんど「降りる」と答えようとしてましたよ、ワタシ。　でもなんだかよくわからないが、２ピッチだけ激痛だった腰痛も次のピッチからはケロリと治り、予定通りルートを登ることができ、やっぱクライミングは楽しいワ。。。 　今回いろんなとこから、ヨセミテを眺めるという企画のもと、いろんなところへ行きました。　やっぱ絶品はアプローチから緊張したSnake Dikeかねぇ。　はじめ、ELCap East Buttressでは緊張の連続だった私もMiddle CathedralのEBでは、緊張の糸が切れ、コールに対する返事をかなり怠りました。。。　いかん、いかんと戒めつつ、なんとか小さな目標の「モノを落とさない」を達成。　安心したのか、Needlesからロスまでの帰りの車では熱を出し、ウンウン言いつつ空港へたどり着きました。　（でもこの病気、なぜか食べている間は元気なの・・）　ちゃんちゃん。

あれこれ by Koji 　登りに登った59ピッチ、易しめのルートしか触ってないこともあったけど、実は全部オンサイトで登ることができた。　けっこううれしかったりします。 　ヨセミテは日に日に暑くなっていって、大変だったけど、登る日はいつも4時起きと早出していたので、全てその日の最初に登ることができた。　やっぱり先行パーティーはいない方が快適ですな。　キャンプ生活もお友達がいっぱいきていて楽しかったです。　次回はクッキーとかで難しめのショートルートに触りたい。 　ニードルズは岩・ルート・キャンプとも極めて良質です。　水はないけど。　まだ、登りたいルート（10+〜11+）があるので、必ずまたいきます。　皆さんもヨセミテの行き帰りに是非よってみて下さい。　C198でヨセミテをさしおいてカリフォルニア最高の花崗岩と紹介されていただけのことはある。　クラッカーなら絶対後悔しません。