グルグルクライマーズ 
クライミングツアー in ThaiLand


メンバー: 大関・千田 & グルグルクライマーズのみなさん

2003.1.27〜2.6



市原 on 「Out of stick」 7A+

 再びタイに行ってきました。前回行った時Thaiwand wallの巨壁を見てここのマルチにぜひトライしてみたいと思いそれから2年…幸運にも千田さんと行くことになりましたがいつの間にかメンバーが増え現地集合も含めると全部で7人!非常に楽しいクライミングツアーとなりました。


1月27日
 昔からこの時期に暑い国へよく行っていたがいつも困るのは服装。現地ではTシャツ枚で十分なのに家を出る時には着包み状態で到着してからバックが嵩張るのが実にわずらわしい。しかし最近は素行が良いせいか朝から雨で気温が高くフリース一枚で名古屋で空港へ。千田さんはこれからビックウォールに行くんですか?って位荷物が多くて中身が気になった。時間通りに全員集合。タイ航空で一気にバンコクへ。
 暑い…って当たり前だが冬の到来が早かった今期にこの暑さはやはり堪える。ここから女性2人組はクラビーへ。オイラ達3人はプーケットまで乗り換えなので一度分かれる。プーケットからタクシーで約2時間。アオナンが近づくにつれ石灰岩の岩峰群が至る所に見えてくる。すっかり日が暮れた頃宿泊予定のアオナンタウンに到着。とり合えず予約した
 GINDA GUEST HOUSEに寄るが夕食時で何とも忙しそう。待たされること40分、ようやく受付したが何と予約日が1日ずれていて宿は満室。しかしここはタイランド。すぐに隣のホテルの部屋を用意してくれた。


1月28日
 早速出発だがライレイの宿状況も知りたいのでこのホテルに方一泊して今日は通いとする。ボートの乗り込みいざライレイウエストビーチへ!海からそそりたつ石灰岩の岩峰群を横切りビーチへ到着。宿の状況を色々見て回るがやはりどこも混んでいる。ウエストビーチに比べイーストビーチは安宿が多いのだが最近この場所自体観光化が急激に進んでいるせいかどちらも宿代が上がっていた。とり合えず前回泊まったSand Seeに2泊ほど空きがあるので予約を取る。そんなことをしているうちに昼になったので昼食を済ませようやく岩場へ。まずはお手ごろのOne Two Threeエリアから。オイラはいきなりFrying To The Star7A+に取り付くが上部核心でポロリ。細かいホールドで耐えるのが辛いが何とか2撃!その後隣のMuai Thaiエリアで3星Muai Thaiなどを登ってDuncan,s Bootエリアに。浜辺からすぐだが木々に囲まれ森の中のようなエリア。千田さん、市原さんFalling love6B+などオンサイト。オイラはすぐ上のエリアHidden Worldの4星Tom,s Pich7A+にトライするが中間の核心で落ちまくってヘロヘロになる。下のエリアに戻り、気を取り直してThe Voic Of Doom6Cへ。こちらはオンサイト。そうこうしているうちに日も暮れてきて岩場は蚊がウヨウヨ。全身ボコボコにならないうちにと急いで撤収。アオナンタウンに戻る。


1月29日
 朝一で荷物をまとめJINDAを後にする。Sand Seeに荷物を預けボートでTon Sayへ。ここはプラナンの各エリアの中でも最も傾斜がきつくルートが短い。その為ボルダームーブが多くジム系クライマー向きのエリアだ。ただケーブ状になっている場所を除いては適度な傾斜で長いルートもあるので難しいルートばかりではない。
オイラと千田さんはマルチの手始めとしてHumanality(5P、6b+)に取り付く。出だしは木登りで右に長くトラバース。2p目はケーブのハングを抜けてテラスへ。3p目、千田さんリードだがコルネの抜け口が悪く二人とも結構必死。ここから右上にあがりしばらく進むと12+はありそうなツルツルの垂壁が…どうみてもこれを直登するのはおかしい。まさかと思い後ろを見ると垂れ下がったコルネにチョークあとが!誘われるようにコルネでチムニー登り。洞穴テラスへ。最終ピッチは薄被りのガバを直登し終了!4星だけあって非常にシャレタ内容だった。

Humanality  3rd pitch

Humanality  4th pitch
懸垂2回で戻ってくると既に昼過ぎ。このエリアの名物ヌードルトンサイ(ヌードルに豆腐と野菜が入っておりオムレツ風に巻いてある)を食べ話しに聞いていたCafe Andaman7Bに取り付く。しかし足がでかいせいかヒールフックが決まらず4ピン目のクリップが出来ずにいきなり敗退。まあ疲れているせいだろうとこの日は諦める。千田さんはBabes In Thailand7A、市原さんはTidal Waveにトライしていた7B+。
1月30日
 この日は午前中レストして午後からLow Tide Wallに行くことになった。千田さんはジョギング。山田さんと市原さん散歩がてら壁を見て回ることに。オイラはアオナンに戻ってピーピー島へのフェリーチケットを予約してネットカフェで時間を潰す。昼過ぎになり暑さも和らぐ頃Low Tide Wallへ。潮が満ちていると行けないエリアだが干潮時は海岸沿いに歩いていける。イーストビーチから20分ほどで到着したが彼女が気分悪いというので壁だけ見て引き返すことに。結局丸一日レストとなった。


1月31日
 再びTon Say Bayへ。気合を入れてAndamanに取り付くがやはりヒールが決まらん!しかしその後韓国の兄ちゃんが全然違う正対ムーブでこなしているのを見て試しにやってみると何とヒールを掛けた場所にNiceなホールドが!ムーブが分かってしまえば後は気合のみ。次のトライでR.P!千田さんもBabes In Thailand7AをR.P。彼女は人気ルートのCowabungalow6Bの順番待ちをしていたが次から次へと人が取り付くのでなかなかトライできない様子。人気ルートのトップロープは遠慮してほしいと思うが思い切って相手に言えないのが情けない。
午後からはFIRE WALLに向かう。このエリアは午後から日陰になるのでTon Sayからの場所変えに良いエリア。取り付きが赤土で少々埃っぽいとこが気になるが星ルートは揃っている。山田さん市原さんはGroove Tubeにトライ。グレードは6Aだが石灰岩の侵食により筒が抜けたような抉れた形になっておりまさにここでしか味わえないようなルート!オイラはFire Starter6C+にトライするが最後の核心がランナウトとバランスの悪いムーブで一手が出せずにゲキ落ち。千田さん市原さんともトライするがグレード以上に厳しく苦労していた。日暮れ前にもう一度トライして気合でR.P。それを見ていた彼女もやる気が出たのか敗退したWhite Hut Hernias6b+に再びトライ。しかし世の中そう甘くはなく結局粘りに粘って無念の残地。すっかり日が暮れてしまった。


2月1日
 朝いつも通りSand Seeで朝食をとっていると「サワディーカ?」とモモさんと杉山さんの登場でようやく全員集合。メンバーのローテーションを組み直すため午前中は再び宿探し。午後からThe Keepに移動。オイラはその前に前回やり残したTom,s Pich7Aにリベンジトライ。22メートルと長くグレードや内容的にも石巻の蝶の道行とよく似ているがムーブは更に多彩だ!気合を入れて2撃!御機嫌でKeepへ戻りGengis Bond6Bをみんなでやる。32メートルととにかく長い!千田さんNat Cracker6C、Babo Dose Thailand6Cオンサイト。日がかなり傾いた頃Low Tide Wallに移動して垂壁の3星ルートThe Narsilion6C+へ。垂壁形が得意の杉山さんはオンサイト。市原さんフラッシュ。んでもオイラはホールドを見落として中間部でポロリ!何ともヘボかった。
夜はようやくメンバー全員で宴会のはずだったがモモさんは腸閉塞のまま出国してきたらしく調子良くないので一足先に宿でお休みすることに。


2月2日
 この日オイラはレストでピーピー島に行くことに。他の皆様はTON SAYへ。ピーピー島は観光地だけあって賑わっていたがやはり海は美しかった。午前中は隣のPhI Phi Ley島へボート観光。午後はネットで適当に時間を潰してフェリーでライレイビーチに戻る。千田さん達はクライミング以外に浜辺で遊んでいたらしく更に焼けていた。


2月3日
 千田さん、市原さんはレスト。モモさん達はOne Two Threeエリアへ。オイラはTon SayでBabes In Thailand7Aをオンサイト(半分フラッシュだが)。その後Tidal Waveを触るがこれは7B+だけあって難しい。しかしこれぞまさに前傾壁と言える醍醐味が凝縮されたルートでヒール、トゥフックのムーブが連続する。午後からはLow Tide Wallで3星の2p、Low Tide6Bを登りこの日は終了。

2月4日
 いよいよメインのThaiwand Wallへ。取り付きに行くと既に先行パーティが大勢。しかもここ毎日顔を合わせている香港チーム。彼等は4星のLoad Of The Thaiらしい。オイラ達は隣のCircus OZ(7A、4P)にトライ。なかなか変化に富んだルートで面白い。核心は3p目の7A、40メートルだが核心部はハンドジャムが使えてそれほど苦労しなかった。3p目終了点からの景色は抜群。青い海に白波を引いて進むボートや人々で賑わうビーチの眺めが一望できる。先行パーティを待って終了点に付くと先ほどの香港チームで混み込み。彼等は全員同じ仲間なのに何故か懸垂でも別々のロープを使っていたので相当待たされた。結局下降に2時間ほどかかり取り付きに戻る。まだ時間があるのでLive&Let,s Thai7Aにトライするも気が抜けたのか二人ともダメ。お茶を濁す形で帰路につく。


Circus OZ  2nd pitch

2月4日
 朝から腹の調子がおかしい。速攻でトイレに駆け込むが完全腹下り状態。Ton sayに行きTidal Waveにトライするも全然力がでない。この日は撮影に転向して午後からFire Wallに向かう。隣のMelting WallへCockroach Beach6Cをやりに行くが取り付きまでがスラブになっておりいやらしい。スタカットでようやく取り付くも中間部のボルトが吹き飛んでおりあえなく敗退。登る回数よりトイレに行った回数の方がずっと多く最悪な1日。千田さんは絶好調でViking In Heart6C2撃、Hin Rong Hai6C、The Lion King6C+オンサイト。


2月5日
 いよいよ最終日、Thaiwand Wallへ。風が強く下痢腹には辛い。二人ともLive&Let,S Thaiをリベンジ。最後に中央洞穴右のどっかぶりOrigan Grinder6Cを登って昼過ぎビーチに戻る。荷支度を整えライレイを後に。石灰岩の岩峰群ともこれでお別れとなりやはり名残惜しい。アオナンで再びJINDA GUEST HOUSEに戻りまだしばらく滞在する市原さん、モモさんの部屋のシャワーを借りてプーケット空港へ。腹の調子が最悪だったので帰りの旅は結構辛かった。


2月6日
 名古屋空港へ到着。行きとは逆で熱帯国からこの寒さは堪えます。
 

感想
最後の下痢には参りましたが久々のタイはやはり楽しかったですね。マルチでの腰への負担も心配でしたが暖かいせいか問題なくて一安心。(帰国後又調子イマイチだが)2年前に比べるとやはり上達している自分が確認できてモチベーションへの刺激にもなりました。今後の生活次第ですが機会あれば何度でも足を運びたい場所です。
(ちなみにグルグルクライマーズといのは後半メンバーの大半がお腹壊してその共通歌が作られたこことから命名しました。…しょーもない名だが)

                                     (文:BOZE 大関)