東海山岳会 海外山行

2015/6/1

「5/10-17 UKトラッドクライミング」  山行報告 海外
Kambaです。ちょっと前ですが5月10~17日にイギリスで登ってきました。エリアは”Hard Grit”で有名なピークディストリクトではなく、North Wales地方のエリアをいろいろ登ってきました。

今回のツアーは、イギリス山岳協会の主催するBritish Mountaineering Council International Summer Climbing Meet 2015 に参加するかたちで行ってきました。日本からの参加は、アルパインで有名な黒ヒゲさんと私の二人です。私なんかが参加して良いのか不安でしたが、楽しんで登ることができました。

今回のMeetに参加したのは、ヨーロッパ各国を中心に23カ国から32人のクライマーと、彼らを案内する現地のホストクライマーが40人ぐらい。

5月9~10日 ドバイ経由で渡英。成田空港で手続きを済ませた直後に警察から職務質問されました。このご時世ですから中東に行く人のチェックは厳しいのかな。マンチェスター空港から2時間弱で谷あいの合宿所に到着。

クリックすると元のサイズで表示します

5月11日  小雨が降ったあとなので乾きの良いエリアに案内されました。
エリア:Tremadog 
登ったルート: Falcon (E2 5c、5.10+ぐらい)
Vulcan(E4 6a、5.11ぐらい) ☆ すごくパンプする
Scratch Arete(HVS 5a、5.10a)
Silly Arete(E3 5c、5.10+ぐらい) ☆☆ 緊張感のあるカンテ&スラブ

5月12日 海辺のエリアに行きました。風が凄く強かったです。
エリア:Gogarth
登ったルート: The Moon(E3 5c 3pitch、5.10+ぐらい) 特にルートファインディングが難しい。
Positron(E5 6a/b 3pitch、5.11+ぐらい) ☆☆☆ 核心ピッチはパンプする。内容もロケーションも素晴らしい。

↓MOONに取りつくにはまず懸垂から
クリックすると元のサイズで表示します

↓Positron
クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します


5月13日 旅とクライミングの疲れが溜まって体の辛い一日でしたので、日の高いうちに帰らせてもらいました。少し昼寝できて幸せ。
エリア:Rainbow Slab Area(岩質はスレート。日本でお目にかかったことの無い珍しい岩。ホールドとフリクションに乏しい。特に濡れてると良く滑る)
登ったルート: Bella Lugosi is Dead(E1 5b、5.10aぐらい)
Colossus(E3 5c)  岩が濡れてて凄く怖かった。
エリア:Clogwyn y Grochan
登ったルート: HangOver(E1 5b 2pitch)

↓街中にふつうに羊がいます
クリックすると元のサイズで表示します

↓Colossus
クリックすると元のサイズで表示します

↓アプローチの地面はスレートで覆われてます
クリックすると元のサイズで表示します


5月14日 雨が降ってクライミングは中止。DMMの工場を見学に行った。思ったより小じんまりした建屋だった。夕食後は”Climbing in Japan”と題してみんなの前でプレゼンテーションしました。下手くそすぎる英語で冷や汗ものだったけれどなんとか終わりました。

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します

5月15日 合宿所から歩いていけるエリアでした。
エリア:Dinas Gromech
登ったルート: Left Wall(E2 5c) ☆☆
Right Wall(E5 6a)
Resurrection(E4 6a) ☆☆☆
Foil(E3 6a) あまりジャミングしないクラック
Cemetery Gates(E1 5b)

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します


5月16日
エリア:Esgair Maen Gwyn
登ったルート: Cheron(E2 5b)
Roc-Nest Monster(E4 6a)
King Wad(E5 6b)
エリア:Clogwyny Grochan
登ったルート: Stroll on(E3 6a) ☆☆

↓King Wad(E5 6b)の取りつき
クリックすると元のサイズで表示します

↓最後の夜
クリックすると元のサイズで表示します

5月17~18日 帰国

わずか一週間でしたがUKトラッドを経験した感想としては、プロテクション技術やリスク管理さえできるクライマーならUKトラッドは安全に楽しめると感じました。プロテクションがしっかり取れてランナウトしないものも有ります。(逆のものもたくさん有りますが・・・)

ボルトに極力頼らず自分の身は自分で守るスタイルは、クライミングの原点を見るようで新鮮に感じました。今度はグリットストーンを登ってみたいなあ。

クリックすると元のサイズで表示します


東海山岳会 海外山行