東海山岳会 海外山行

2011/8/20

「5/29ドイツアルプス_その1」  山行記録 海外
5/21~31(移動日含む)、仕事で独ミュンヘンへ行ってきました。
週末、5/28から29にかけて、現地の友人(*お客さんでもある)に案内して頂き、ドイツアルプスの石灰岩に触れてきましたので、遅ればせながら報告します。

山: Schärtenspitze(2153m)
ルート: 『Logig line (Ⅳ+/290m)』

山域の様子
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写真左の岩山がSchärtenspitze。ルートは右壁を登ってから頂上稜線を歩くライン

地図1_欧州全体図
 登った場所はアルプス山脈の東端に位置する
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地図2_アルプス山脈周辺を拡大
 アルプスの中心は、遥かに遠い
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地図3_ミュンヘンとの位置関係
 約150km、車で2時間程度
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地図4_山域拡大
 東側に位置する Watzmann(2714m) も見栄えのする山
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地図5_山域さらに拡大
 山小屋(Blaueishütte)までは、駐車場から約2時間の歩き
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(なお本記録は、事前に計画検討をする時間も材料もなく、現地友人に完全お任せだったため、計画書提出はしていません。その旨、一部の関係者には連絡した上で、けが等には十分に留意して行ってきました。)

「5/29ドイツアルプス_その2」  山行記録 海外
5/28 ミュンヘン市内~山小屋(Blaueishütte 1680m)まで移動
 午前中 この日でミュンヘンを離れる職場の方を見送ってから移動
 14:00頃 ミュンヘン市内の東側で合流
 16:00頃 車で移動
 18:00頃 山小屋着(~21:00頃 就寝)

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アウトバーンをかっ飛ばしてきたミニバン。
時間帯や交通量で制限速度は変わるらしく、常に時速200kmで走っているわけではなかった。
リーマンショック後、格安中古車として売りに出ていたものを購入したらしい。

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アプローチはよく整備された道で、途中までは車(山小屋関係者限定?)でも上がれる。

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山小屋に到着。一泊65ユーロぐらい。ドイツ山岳会に入っていると安いらしい。
http://www.blaueishuette.de/

立派なつくりで、部屋はほとんど空いていなかったようだ。山小屋から岩場の取付きまでは約15~20分程度の歩き、と近くてうれしい。夜遅くまで明るいので、夕食後に登りに行くことも可能だが、、、食事のときはやっぱビールでしょ。食事も大変おいしく大満足でした。

・シュニッツェル(Schnitzel/欧風カツレツ)
・シュペッツァ(シュペッツレ?/ドイツ風パスタ)
・サラダ
・スープなど

前日まで、日本料理やタイ料理などを除いて、ほとんど英語表記のメニューを見たことがなかったため、注文できるものはソーセージばかり、という惨状だった。ようやく美味しいドイツ料理にありつけた。

夕食後、登るのは無理だったが下見を兼ねて軽く散歩に出た。この頃には、天候もすっかり回復し、明日は降水確率0%とのこと。今日まで約1週間、天気は安定せず、街中は雨でも、山では雪が降ったようで岩棚には少しだが雪が積もっている。乾いた岩は期待できないようだが、兎にも角にも、アルプスの岩を触れる喜びを胸に秘めつつ眠りについた。


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目標のSchärtenspitze(2153m)をバックに記念撮影

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夕方、救助のヘリコプターが飛んできた。大騒ぎはしていなかったが何かあったようだ。


小屋トイレの男女マークが可愛らしい。
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「5/29ドイツアルプス_その3」  山行記録 海外
5/29 登攀~ミュンヘン市内戻る
 (タイムデータ無。朝7:00ごろ登攀開始~ミュンヘン市内15:00ごろ戻り?)
山: Schärtenspitze(2153m)
ルート: 『Logig line (Ⅳ+/290m)』

◆各ルート情報
http://www.blaueishuette.de/download/Beilagen/Klettertouren%20an%20der%20Sch%e4rtenspitze.pdf

◆ルートトポ
http://www.blaueishuette.de/download/Kletterrouten-mit-Plaisircharakter/Logig%20Line.pdf
技術的には、ほとんどⅢ級ばかりで1ピッチだけⅣ+。支点もしっかりしている。カムは不要。小屋で食事をとってからゆっくりと出発。

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取付きからルートを眺める。『氷河に削られた石灰岩』という雰囲気を感じられますか?
縦縞の模様は雪解け水によるもので、天気は最高だが、岩のコンディションはいまいち。陽が当たるまではかなり寒かった。

登攀の様子は、、、初めて一緒に登る相手で力量も分からなかったので、ビレイ中に写真を撮る余裕がありませんでした。
(こちらに写真あり)
http://www.riesner.at/Weblog/?p=489
リンク内の写真4~6枚目が核心のピッチ。大勢登っているようで、石灰岩ゆえによく磨かれており、おまけに濡れている。思わず声を出しながらリードしていきました。それ以外はほぼ階段状で、一部雪の上を歩いたりしながら終了点まで到着。


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頂上稜線を歩く。壁のマークは、日本と同じような感じでした。
この頃には陽が当たりだしてぽかぽかに。

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かつて巨大な氷河が横たわっていたことを感じる景色

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頂上にて記念撮影。
今回は、衣類と靴以外は全てパートナーの奥方の道具を貸して頂きました、感謝。

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十字架はやっぱりありました。

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頂上からのパノラマ
左の独立峰が、Watzmann(2714m)西面。東面には、1000m以上のマルチピッチがあるらしい。
右の稜線上のピークは、Hochkalter(2607m)。ぐるっと稜線を回る長いルートもあるらしい。


頂上でのんびりしてから、一般道を歩いて下降。ボルダリングもできるようで、マットを担いで上がってくる人がいました。
画像が削除されました
小屋に戻って記念撮影。軽く祝杯を上げてから車へ戻る。


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駐車場へ戻る途中の山小屋
今日は日曜日のため、日帰りで大勢の観光客が上がってくるようでした。

「5/29ドイツアルプス_その4」  山行記録 海外
最後にミュンヘン市内の様子を少々。

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新市庁舎

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新市庁舎の前にある銅像

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どこを見ても歴史を感じる建物ばかり。

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中央駅の電光掲示。全ての道はローマに通ず?

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地下鉄も電車も、ドアは全自動ではなくプッシュ式で可動します。エスカレータも人感センサに反応するものばかりで、無駄なエネルギーを使わないようにしています。
改札も無人で、無賃乗車も可能ですが、見回りの人に捕まると高額のペナルティを取られるようです。実際、まじめに切符を買っている人が多いようでした。前述したアウトバーンの仕組みなどと合わせ、全体的に合理的なシステムが浸透しているように感じました。

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100金は欧州にもあった。時間なくて店内の品揃えまでは確認できず。
写真は撮りませんでしたが、床屋さんも安いところで、9ユーロぐらいの看板がありました。QBハウスと比較したかったのですが、今回は時間なし。

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プリウスタクシーも走っていましたが、せっかくならBMWやベンツに乗りたい。


帰りに山道具屋に寄りましたが、正味30分ほどしか時間なく、お買い物はあまりできませんでした。ぱっと見た感じ、クライミングシューズは安いです。バイルなど金物の値段はそれほど変わらない印象。Sportivaのソリューション(通算3足目)は計画通り購入(130ユーロ)。パイソンは売り切れらしく購入できず。靴を2足買うつもりだったので、勢いに任せてクラック用としてミトスも買ってしまいました。その後、簡単なクラックしか登っていませんが、まあまあの使用感で満足しています。


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