東海山岳会 国内山行

2017/7/27

「7/25 下谷尻谷」  山行報告 沢登り
天気予報が悲惨な状態で「どうしようか」と考えていたら、やっぱり天気予報が悲惨なので谷川岳をあきらめたiwaとtokuが「どっかいきましょう!」と言ってきたので、急遽雨でも何とかなりそうな鈴鹿の沢に行きました。 メンバーはG、しも、iwa、toku

いつもの神崎川のゲートの手前に車を停めて7:30ぐらいに歩き始める。幸い雨は降ってなく、涼しい。下谷尻谷に入るには、まずは出合まで神崎川の本流を登らなければならない。最初は取水堰堤から入る予定だったが、天気はそのうち崩れるだろうし、時間短縮のため白滝谷出合ぐらいまで登山道で一気にいってしまうことにした。

林道から登山道を降りていくと神崎川に出たので、適当な所で着替えて入渓 9:15。
ここから白滝谷出会いまでは退屈な河原歩きだ。 のはずだった。

ところが、あれれれ~??

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こんなの出てくるし

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こんなのも出てくるし

これはどう見ても河原歩きじゃないよね? 一体全体どうなってるんだ??
 
私は頭の上にハテナマークを4つぐらい出しっぱなしでずっと歩いていきましたが、他の3人はそんな事はどうでも良いみたいで、大喜びで泳いでました。

と思ったらツメカリ谷の出合に到着。

どうやらどこかで思いっきり道を間違えたみたいで、ずっと下から入渓してたみたいです。

ツメカリ出会いからは本当に河原歩きで、やっと白滝谷出合に着いたのが10:00ぐらい。ちょっと進むと「長渕(ながぶち)」。「kuraさんなら絶対一曲歌ってるよね」と話しながら30mの泳ぎを楽しんでいたら突然大きな鳥の攻撃に合い、全員が一瞬ビビった。

10:25 下谷尻谷出合 ここからは私も初めてです。やっぱり初めてのところに入るのはワクワクします。
出合からいきなり滝ですが、水量が少なく普段は2条になってるのに今日は左だけでした。

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出合の滝

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ここはtokuさんが左の壁に一個カムを決めて、流心に突っ込む。

他の3人は、もうちょっと上まで壁を登って足から滝上に乗りました。

さて下谷尻谷ですが、評判は良いので楽しみにしてましたが、やや期待外れ。というか条件が悪かったと思います。
水量が少ないだけでなく、ここしばらく谷全体を混ぜ返すような大雨が降ってないので、あちこち水が淀んでいて汚い。おまけに水が流れないので、ぬめりの発達もピークに達している感じ。おまけに天気悪い。水量のせいもあるけど滝もちょっと地味なんだよな~。

いくつも小滝をシャワーで登っていくと、7mチョックストーン滝。これは少し手前のコーナーを登る。

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私がたわしで掃除して、iwaがリード。

右奥の外傾テラスは、立ってるのも嫌なぐらいヌルヌルです。

そんな中でも「岩堤の滝7m」という奴だけは、なかなか良い滝だった。

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ちょうど滝に打たれる場所を通ってむこう側に抜ける

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といってもどんな風にでも通過できてしまうので、どれだけ水が激しい場所に長居をするかが男気の見せ所だ。

12:45コリカキ場

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上谷尻谷と北谷尻谷が合流するところ。

コリカキ場は、大昔の人たちがお金明神にお参りするためのいにしえの参道が通っていた歴史ある場所である。その道は国道のダムがあるあたりから山を越えて、北谷尻谷をくだってここで沢を渡り、お金峠に向かっている。コリカキとは、体を清めるというような意味だ。

私たちもここで終了して、コリカキしてお金明神に行くとしよう!

沢靴のままで20分ぐらい登りお金峠。10分ぐらい下ってお金明神。

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江戸時代からから昭和初期にかけて神崎川の上流に点在していた鉱山の関係者たちが主に信仰の対象にしていたらしい。それらの鉱山では、最盛期には300人ぐらいの人がそこで生活していて、家族も一緒に住んでたので小学校の分校まであったらしい。
掘り出された鉱石(銅とかマンガンとか)は選別されたあと、人力で峠を越えて下界に下していた。強い人は2俵(110㎏ぐらい?)背負ったという伝説もある。 昔はホントに何でもありだった。
ちなみに、鉱石を選別して捨てた方のゴミのことを「金糞」とよぶ。


13:50 再び神崎川に出る。ヒロ沢出合のちょっと上ぐらい。
ここから長いけど楽しい神崎川の降渓だ。

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泳ぐ、滑る、飛ぶ、歩くをひたすら繰り返して2時間強。(実際には「歩く」が90%ぐらいですが・・)
取水堰堤に乗り上げたのが16:20ぐらい。
ここで着替えて、林道歩いて駐車場所が17:30

もうよれよれです。10時間行動でしもさんのスマホの万歩計は34000歩とか行ってました。

あ、そういえば雨は結局ほとんど降らなかったな・・。

谷は部分的にいまいちの感じもありましたが、こんな予報の日にこれだけ遊べれば儲けものです。

追記 toku
沢は今回で2回目。そんな私の目では、「鈴鹿のお水もキレイなんだなー」とか「ゴルジュや大岩がゴロゴロしていて素敵だなー」と、1人で感動していました。
鈴鹿の滋賀県側って、ほとんど知らないですけど、意外と山深い感じや人が少なくて静かなところが魅力てきですね。
自分にとっては、またまだ未知な部分が多いこのエリア。リーダーとして後輩と行く事が今年の目標ですね。
誰か一緒にどうですか?
わからないことを一緒に考えて、冒険しよう。



追記:iwa
僕にとっては初めての沢登りで、防水対策やらウェアリングやら色々考えて挑みましたが、総合では50点くらい。ビレイ点が作れなくてウロウロして時間かけてしまったり、ザックの中身が濡れてしまったり。
靴が濡れたのは一番の失敗で、帰りの長い林道を濡れた靴で歩くハメになった。
実は僕は水が少し苦手で今まで沢登りを敬遠してたんですが、これはこれで楽しかった。
何より冒険色が強くて、次々と出てくる課題をクリアしながら上を目指す達成感が気持ちよかった。
暑さに弱い僕には涼しいのもGood◎です。
よくよく考えれば岩の弱点はカンテだったり、クラックだったり、凹角だったりするわけで、さらに大きく山の弱点といったら尾根だったり沢筋だったりってことになるので原始の登山に近いところがあるのかな?
水流によって人の足跡が消され、自然のままに残ってるのもいいですね。


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