東海山岳会 国内山行

2017/8/31

「8/30 堂倉谷(下部のみ)」  山行報告 沢登り
以前から一度は行きたいと思ってた堂倉谷(大杉谷源流)にやっと行けました。(といっても下半分の日帰りです。)
「関西一の美渓」とか言われてるやつです。

まあ三重県なので関西ではないけどね。
私の一族の出自は尾鷲のちょっと北の海山町でして、大杉谷は地理的には宮川村だが、文化的には海山町の裏山です。大杉谷上部の林道だって、それ以前の森林鉄道だって、すべて海山町を起点に発達してきたもの。その海山町の私の一族に関西というアイデンティティは全くないですから、大杉谷が関西の訳がない。

だいたいあいつらは、都合の良いときだけ三重県を関西の一部と考えたがる。

まあいいや。

沢は三重県ですが、入山口は奈良県側です。前夜泊して、5:30に大台ケ原のP出発。ここから大台ケ原の頂上に登り、標高で900m下って堂倉谷の出合である堂倉滝に7:30着。
まだ谷の中は暗い感じだったので、吊り橋のたもとで休憩+ゆっくり準備。
そのうち日が差してきたので、8:15頃出発です。

クリックすると元のサイズで表示します
堂倉谷に日が差してきた

堂倉滝は、ずーっと左から大きく巻いて落ち口上に出ます。そこで入渓して、実際に歩き始めたのは8:40ぐらいでした。

クリックすると元のサイズで表示します
すぐに出てくるのがこの滝です。奥にさらに大物が見えてますね。
傾斜はないですが、フリクションは相当悪いので、慎重に登ります。

水は少なめだと思いますが、寂しい感じはないです。

クリックすると元のサイズで表示します
その上の30m滝

これは登れないので巻きますが、いきなり巻き方を間違えた。釜を泳いで右のルンゼに入っていたのが間違いのもと。そこでだいぶ右往左往して、最後はルンゼ右奥の岩場を越えて登って行ったら、正規の巻き道に合流しました。もうちょっと下から巻くのが正解だったようです。沢への復帰もいくつか踏み跡があって間違いかけました。

クリックすると元のサイズで表示します
沢に戻ると、あとは次から次へと出てくる美しい景色に酔いながらどんどん進んで行きます。といっても、景色を眺めたり写真をとったりで立ち止まってる時間がやたらと長く、実際はなかなか進みません。

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します
いちいち釜がでかい。

クリックすると元のサイズで表示します
いちいち深い。

クリックすると元のサイズで表示します
これはロープを出して滝の右側を登る人が多いらしいが、泳いで渡って左をのぼったらロープなしで簡単に行けました。


クリックすると元のサイズで表示します
ここも一見なんでもなさそうですが、水沿いはつるつるで難しく、右を巻いて懸垂で降りてる人が多いようです。
私たちは写真の真ん中の茶色っぽい岩の塊を登ってみましたが、上がってみるとどの面も急でクライムダウンできません。


クリックすると元のサイズで表示します
飛び込みで解決しました。
案外浅いので、いきがって高い所から飛ぶと痛い目にあうでしょう。

というわけで結局一回もロープ出さず。


クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します
この門みたいなのが出て来たら、ここがハイライトの奥七ツ釜への入り口です。
右から巻くと見えてきます。

クリックすると元のサイズで表示します
じゃじゃーん。奥七ツ釜。

なかなかこんなものは見れるものではないでしょう。(でも凄いという話を読みすぎて、頭の中で妄想を膨らませ過ぎたせいか、思ってたより普通だった。)

上の写真の沢の左にある黒い大きな穴がこれです↓。

クリックすると元のサイズで表示します
深く、青く、怖い。

左の浅瀬で本流とゆるくつながっていて、水の行き来があります。
どうやってこんな穴が出来るのだろう。

水はホントに透明ですが、深いので底の方は黒く見える。
何かいそうでちょっと怖かったけど、せっかく来たの飛び込んでおきました。
(思ったより普通だった。)

この一帯は見てて飽きないので、いつまででも居たい感じでしたが、キリがないので進みます。

クリックすると元のサイズで表示します
奥七ツ釜の一番上の釜。

クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します


そのうち堰堤が出てきて左を巻く。巻き終わって沢に戻ったのが12:20。

ここからはしばらく平流の河原なので、省略して林道を歩く人も多いようですが、なかなか良い河原でした。下ではあまり見なかった魚も多いです。

クリックすると元のサイズで表示します
今日の最後に出てきたのがこれ。

巨大な釜の奥には一応ゴルジュがあって高さ50㎝の滝? 50㎝の段差を滝と呼ぶのかどうかは知りませんが、実はこれでもなかなか通過は大変です。
簡単に巻けるので、ここに来てこんなしょぼいものは誰も登らないと思います。今日の最後に水線沿い突破しておきました!

右の門柱の角にヒールをかけてマントルで這い上がり、そのあとつるつるの垂壁をトラバースして落ち口(?)へ!
最後にアホなことをしてとても楽しめました。

13:00林道の橋で終了 13:30出発

ここから林道を小一時間あるいて堂倉小屋まで行き、さらに標高で550m登って大台ケ原の頂上に戻らなければなりません。一日遊んで、「やれやれ終わった」と思ったあとに550m登るというのはちょっときつい。休み休みで歩き、しかも休みのたびに荷物を少しでも軽量化しようと色々出しては乾したり、現実逃避で撮った写真を何回も繰り返し見たりしていたので、頂上に着いたのはもう17:00前でした。