東海山岳会 国内山行

2017/2/11

「2/4~5 荒島岳南尾根」  山行報告 雪山
 報告が遅くなってすみません。
 2月4日(土)~5日(日)で、tokuリーダー・iwa・キスケ・ue(記)で荒島岳南尾根に行ってきました。
 今回の目的は雪洞泊を経験することだったので、1月初めから、今回のメンバーで行けて、かつ雪洞泊可能な山域を皆で候補を出し合いました。
 何せ今年は雪が少なく、雪洞を掘れるのかが直前まで懸念していましたが、豪雪地帯だけあって、雪洞泊を満喫できました。

 山行計画は、直前の天気予報で、4日は晴天、5日は悪天とあったため、4日のうちに登頂・雪洞泊設営、5日は下山のみという計画に変更して臨みました。

【行動記録】 ※( )の高度には誤差を含む

〇4日
7:10駐車場発・・・07:34取付き地点(403m)・・・08:21尾根に上がる(590m)・・・10:26持篭谷山(1,119m)・・・10:56雪洞泊地(1,161m)・・・11:30JP(1,209m)・・・12:48(1,210m)・・・14:05荒島岳山頂(1523m)・・・16:08雪洞泊地(1,161m)・・・18:30雪洞泊完成・・・22:00就寝

〇5日
04:30起床・・・06:58雪洞泊地発・・・09:18取付き地点(403m)・・・09:30駐車場着


【山行内容】
〇4日
 岐阜から約2時間ほどで真名川ダム付近に到着し、準備を整え出発。

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橋の先は雪のため車で入れない。緊張の出発!

地図を見ながら取付き地点を探す。湿雪で足が沈み林道も歩きにくい。
橋の付近に見当をつけて取付く。ワカンを装着したが、急斜面で中途半端に雪が乗っており歩きにくい。

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この橋の付近から取りついた

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ヤブ多し!スリップ注意


 顕著な尾根に乗り上げてからは比較的緩やかな登りだったが、何しろ長い…。樹林帯だったので、ピンクテープをつけながら進む。適度な間隔と場所に付けるのは難しい。
 段々先頭集団についていけなくなり、荷物を分担してもらったり待ってもらったりしながら何とか進む。雪は湿雪の膝下から膝くらい。先行トレースはない。所々絶景ポイントにもあり癒されるが、荷物をもってスピードを保ちながらラッセルをこなすtokuさん、iwaさん、キスケくんには申し訳なかった。

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黙々進む…

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美しい樹林

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雪と空とのコントラスト☆

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絶景ポイント♪

 リーダーや皆の判断で、本来の雪洞泊予定地よりもっと手前のポイント(JPより手前)に適地があったこと、ueの疲労具合も考慮し、雪洞泊地に荷物を置き、そこから山頂を目指す。

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この雪庇を利用した。下部は斜面。

明瞭な尾根であるが長大な尾根でもあり、山頂は見えているが遥か遠くに見えるのはつらかった。皆の助けと、天気も良く、ルートも明瞭、風も強くなく、所々大き目な雪庇がある以外危険な箇所もなかったことに助けられた。

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所々ある雪庇で遊ぶ

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荒島岳にヒーロー現る!?


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あの山頂まで行くのだ!

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長い~☆

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山頂までもうちょっと、かな~


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ヒメマチ稜をのぞむ

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きれいな雪の襞

 何とか山頂に到着し、記念撮影を撮った。キスケくんは冬山初登頂とのことで、こちらも達成できて本当によかった。

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登頂できた!

 少し休憩した後、またまた長大な尾根を戻り、雪洞泊地に到着。さっそく雪洞泊設営にとりかかる。ブロック切り出しと、ブロック掻き出しを交代して行う。ブロックの切り出しはスノーソーで切り込みをいれてスコップで切り出すことをやってみても力が足らず中々できない。結局、tokuさんiwaさんの作成した雪洞にお世話になった。
 初めての雪洞内は安定感がありとても快適だった。上向きに掘られているため、冷気と二酸化炭素も下に流れ、天井も丸みがあるため水滴が落ちてこない。ロウソクの火も雰囲気がある。
この日はキスケくん作「チーズかけ特盛牛丼」を食べ、一日を終える。

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かなりの力作業。解けた雪水が落ちてきて冷たい…


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快適な雪洞内

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柔らかいロウソクの光

〇5日
 起床して豚汁を食べた後、外へ出ると朝から小雪がちらつき曇天。天気予報通り途中から雨になった。
 一晩お世話になった雪洞の入り口を塞ぎ出発する。初日につけたピンクテープを回収しながら、付けた位置の反省をしながら進んだ。
 下部は雪が腐っており、一部岩が出ており、初日に乗り上げた尾根から取りつき地点に戻る部分が一番歩きにくかった。

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湿雪でワカンが重くなる

 何とか降りきり、帰りの林道を歩いている途中、別の場所にもピンクテープがあったが、ここも登りやすそうにも見えない。雪が少ないときは判断が難しいと思った。

 個人的な振り返りとしては、特に自分の体力不足でパーティのリスクを高めてしまったことが大きな反省だった。力のあるメンバーであったこと、天気が良く視界もルートも明瞭、深雪でないなど好条件の中で行動できたが、状況が変われば判断が難しくなり、益々他のメンバーの負担を高めてしまう。装備や食料も含め、自分の山行スタイルを見直そうと思った。

 ただ、バテバテであったが、雪のある山の美しさは別格だと改めて思った。
 また違うルートからもチャレンジしてみたい。

 メンバーの皆さまありがとうございました!


追加
キスケ

真名川ダムからの取り付きで、tokuさん、iwaさんには離されていくばっかりでした。

クライミングやボルダーのスキルがないから、体重移動やバランスが悪く、急な悪い登りで雪に足を取られる…滑ると体力が持っていかれ負のスパイラルとなる。
とtokuさんより指摘を受けました。

雪山もそう言った総合力が必要だと感じました。雪山、クライミング、ボルダー…休みが足らないです。


焼山の時に、思い知らされたラッセルは今回雪が少なかったのと、3度のラッセルトレーニングにより、とりあえず離されることはなかったですが、全体量の2割程度しかラッセルが出来ていないのは悔しいです。
2割しかしていないのもあり、疲れはありましたが体力的にはかなり余裕はありました。



iwaさんも余裕そう。
tokuさんは、コンディションが悪い中でも先陣をきれるほどの体力…果たして僕は、今年の歩荷でこの2人に張り合うことが出来るのか……泣


ueさんは遅れることがあったけど、諦めずみんなで山頂に立ててとても為になる山行が出来ました。



帰りに遅れてるueさんを待つ為に、SHC(雪庇踏み抜きチャレンジの略、もちろん安全な場所で)をやりました。
iwaさんと僕で、同時にジャンプして雪庇はどれ位で踏み抜くのだろうと確認?遊び?をしました。
意外に雪庇は踏み抜かないと3回目のジャンプをした時に、浮遊感が少しあり雪庇が崩れました。
前兆は全くなかったです。知らずに雪庇を踏みぬく怖さを身をもって体験しました。



雪洞泊も雪の切り出し方、やりにくさ、濡れる具合、快適さなどがわかりとてもいい経験が出来ました。思ってたよりもずっと快適で、作る時間があるなら毎回作りたいと思ったほどでした。
多分僕の登山の中で一番の熟睡感があり、家で寝てるのとそうかわらなかったです。

今回は計画書通り、山頂に立つ事と雪洞泊をする事の二つ目的を両方達成することが出来て良かったです。


追記 toku
各々、反省点や足りない部分もあったかと思いますが、特に大きな問題もなく、やりたい事もしっかりやれて、心に残る良い山行であったと思います。
反省すべき部分や不足していることは、徐々にで良いので積み重ねていって下さい。
体力も技術も、すぐにはつきませんので、地道に真面目にです。
来年もぜひ、雪洞泊しましょう!素敵な尾根を探しておきます。


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