錫杖前衛フェース 3本トライ 1DAY


2005年7月2日〜3日
メンバー 中本、倉田


今回中本さんが本番の感覚を戻すために何処でもいいから行きたいというコンセプトで企画されたものですが、私倉田にとってはバリバリの本ちゃん体験ができました。

朝5時発珍しく早く出発できた。一時間で沢の出会いに着き、取り付きへ。取り付き一番乗りでいい気分。
渋滞になる前に注文を一番に決定。

第一ラウンド 注文の多い料理店 7時開始

1ピッチ 私のリードで。やさしく問題ない。ピンは少ないがポイントにはある。

2ピッチ 中本さんリード。久しぶりなので慎重に登っている様子。フォローしてみて、朝一リードしたくない感じのところ。

3ピッチ 待ちに待った核心部。リードさせてもらう。右へトラバースしてボルトを登る。トポで4ピン目から左に戻るようになっていたが、ネットで3本目が登り易いとなってたので、早く左のクラックへ戻る。そこには痛々しく残置された3.5番のカムがあり、しっかり使わしてもらって登る。すばらしいクラックを目の前にするとかなりモチベーションとアドレナリンが沸いて出てくる。しかしスタンスが無いため1歩がなかなかでない。ちょっと無理やり体を上げていくとガバクラックなのですぐに上にあがることができる。そこからは絵に描いたようなレイバックとジャミングの連続で、私のようなクラック初心者が、クラッククライミングを楽しめる。本ちゃんの岩場にはクラックが一番よく似合うなあと思う。それに比べてフェースに無理やりボルトやハーケンを打ち込んで登るのはあまり美しくない。なんて勝手なことを思いながらビレイポイントがあるので切るのかと思いコールすると、「えー」という声があがりもっと上だといわれ上を見るとしっかりありました。そこからは右のフィンガーか左のワイドを使うのか迷ったが、両方使いオポジョンでいくと楽でした。ハングしたでビレイをきったが、それより右によいテラスが有るとのことで中本さんがそのままそちらへ。そのピッチはトポを調べると地蔵テラスが切ろうとした所で、1ピッチ飛ばしたということのようです。

4ピッチ 間違いのおかげでまたリードでき、トポにあるような、フィンガークラックからフェースとかハングとかさっぱりわからず草付を登り中本さんリードで、左方カンテ最終ピッチへ。満足感たっぷりに終了店に到達し9時。すぐに懸垂で下降。その際うまく持ちながら降りれず、ロープを絡ましてしまう。大きなタイムロス。
9時30分着。

 

第二ラウンド 無名ライン 10時開始

1ピッチ 中本氏リード。何処を登るのかぜんぜんわからない。そのうちハーケンが見つかり、登っていく。フォローすると草付や潅木のぼりなどが多く、とても悪い。注文とのかなりの落差を感じてテラスへ。

2ピッチ 私リードで大岩をトラバースする。上にピンがあるので向かうが、あまりにも難しいのでトポを見るとかなりトラバースするようで、クライムダウンして草付テラスをトラバース。草付凹角を登ると大木があるのが、それより上の木をビレイポイントと思い込んでいたためフェースを登るとあまりにも難しいので、クライムダウンしたりして迷う。結局次のピッチと判断し中本氏にフォローしてもらう。トポで確認すると間違いないとのこと。

3ピッチ 中本氏リード 結局ハング下までフリーで。ハング下で怖いといながらフリーで越えてしまう。フォローしてわかったが、浮石がいいところであるのでかなり思い切りが要る。ハーケンが4本べた打ちしてあるのでそれを全部とっていかないとかなり怖い。アルパインの難しさは、難易度がどうこうよりもこういうところで思い切れるかどうかだろう。

4ピッチ 左方カンテ核心部に合流。リードしたことが無いので私がリード。前回より大変簡単に思える。だいぶ成長したようで皆さんのおかげです。

最終ピッチはむなしいので省いて懸垂下降。13時半基部

第三ラウンド 左方カンテ 14時開始

1ピッチ 確保不要と判断し同時登攀。たってきた所で確保開始。かなり早く登攀。

2ピッチ 中本さんリード

3ピッチ 私がリード 何度登ってもいいフェース。いい加減疲れた私はぐったり。

4ピッチ いったい何度目なんだと、中本さんチムニーのぼり。やっと終了4時基部。

 連続して登ると不思議と早く登らないといけないという意識が働き、ほんとに早く登れる、というより時間を意識して登ると早く行動できる。予想以上に早く登れて自信がついた。今後もこういう登り方をしていきたい。ありがとう中本さん。