南アルプス 甲斐駒ヶ岳 赤石沢 奥壁中央稜

メンバー/千田・小川(記録/千田)

02/09 名古屋 発−竹宇駒ヶ岳神社駐車場 泊
02/10 駐車場 6:30−黒戸尾根7合目すぎのテン場 BP 16:30
02/11 BP 5:50−8合目−中央稜取付 9:00/登攀開始 9:30−終了 19:30−終了点をやや下った岩陰 BP 20:30
02/12 BP 7:30−8合目−Aフランケ頭の岩小屋まで偵察−8合目 10:00−駐車場 14:40

 連休を利用して、甲斐駒ヶ岳に行ってきました。目的は?「冬山に遊びに行きたい、楽しい時間を過ごしたい」ただそれだけ。スタイルとしては冬季登攀。今の自分には、これが楽しいし充実できる。他にも、ピークハントに来てる人や、AB〜奥壁の1000m継続登攀をねらう人もいたり、と結構にぎやかでした。皆、思い思いに自分の山を楽しみにきている感じです。

 初めて行った甲斐駒は、山の懐が深く、至るところ目に付く岩壁を従え、実に堂々とした山だった。人を惹きつけて通い込ませるだけの山でした。少なくとも、私は惚れた。今回は奥壁中央稜を登攀したが、他にも、ABフランケ、摩利支天、坊主岩と遊べるところが目白押し!夏冬を通してもっと、通ってみたいです。自分にとって、新しいエリアが広がるのは、やはり新鮮で素直にうれしい。少女マンガっぽく言えば「ときめき」を覚えます。

 登攀の内容としては、カムをきめての人工あり、クラックへのジャミングあり、木登りあり、草付へのダブルアックスあり、胸を突くようなラッセルありと、「上へ上がるために必要な技術と根性」が一通り要求されます。特に今回は雪が締まっておらず、ラッセルはかなりしんどかった。高度な技術は必要ないものの、冬山ならではの楽しさが味わえる好ルートだと思う。ただ、相当な上級者だとちょっともの足りないかもしれない。 私自身が、今後ステップアップして、継続登攀や冬のエイドクライミングに踏み込んでいくには、より一層「緊張感のめりはりをつける」ことが必要と感じた。

 以下、アプローチも含め、ポイントを箇条書きでまとめる。

・黒戸尾根は、とにかく長い。しかも、雪が多いとラッセルで苦しめられる。アプローチ用としてわかんを持っていく方がベター(今回はわかん無し、はまった・・・)。
・8合目岩小屋は雪に埋まっていて使えない。
・奥壁へのアプローチは、8合目から一度、尾根を越えてからバンドを降る。中央稜の末端は、ブッシュになっており充分に幕営可能。
・中央稜は、合計11ピッチ。今回は奇数ピッチ−千田、偶数−小川で登攀。冬季クライミングルート図集の4,5ピッチ目はつなげる。上部ではプロテクションとらず。ラッセルが深く、ところどころ露岩あり。ザイルなしではちょっと気持ち悪い。
・取付きは、ほぼ右ルンゼと同じ?途中、左側の悪いブッシュの方へ行く。右ルンゼを高巻いていくようなイメージ。
・登攀終了後の下降路は要注意。イメージとしては、右側に大きく屈曲していく感じ。今回は、それが分からず、ツエルト被ってのリアルビバークとなってしまった。本当に寒かった。
・Aフランケ頭の岩小屋(らしきもの)にはリングボルトが打ってある。ここからBフランケへの下りは、見る限りではちょっとおそろしい。
・Aフランケへの下りもかなり急に見えた。
・小屋までは、テープが豊富にあり、迷うことはないと思う。

★以下、小川さんの感想★
あんたコェーよ!あの世がみえかけました。



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